D U S H ! !
今日は、満月だった。
DASHEDfc-から歩いてすぐの、公園のブランコで俺達は話した。
ブランコとブランコの、この距離。
近くて遠い距離。
この距離を縮めたくて、仕方のない俺。
勿論、衝動的にメールを送ったわけで、これからなんて考えもしなかった。
チキンも、この時ばかりはやるんだぞ。
「…今日のライブ。」
「どうだった?」
凄かった。
なんで、俺達がmusicmagazineに出られるのだろうって、今更。
「…あ、凄かった。本当に、鳥肌が立つぐらい」
「あはは、それはよかった。」
俺の頭の中は、伝えることしか頭になくて
彼女の頭の中にはきっと、さっきのライブの残像しかなくて
だから、だけど。
「…ずっと、言いたいことがあったんだけどさ、」
「うん、なに?」
俺、ユカのことが好きなんだ
誰よりも、ずっと。