D U S H ! !



「食べたんですか!?」


案の定、リョウジさんが麗奈さんからのチョコをカイジのぶんも食べてしまったらしい。


「カイジのチョコのが妙にでかくてさあ。ちょっとした嫉妬心で、あはは。」

「あははじゃないっすよ!リョウジさんが原因で二人大喧嘩しちまったじゃないっすか!」

もう、世話が焼けるだけでなく、マジテキトーなお兄さまだな。

「カイジにぶん殴られたよ。『オレのチョコ食うんじゃねえ』って」

「殴ったんですか!?」


俺の悲鳴に近い声を聞いて、鮎川が俺の携帯に耳を引っ付ける。

きもちわるいなあもう。


「殴られたというか…頭に拳骨くらった。『麗奈に謝ってくる』とか言って麗奈ん家行った後かな、超機嫌悪くて大変だったよーもうほんと…」

「そうっすか、リョウジさんきっと後で俺達から説教くらいます、先言っときました。すいませんでは」


俺は電話をぶち切った。

全く、

原因はリョウジさんにあったんだ。


…これを麗奈さんに伝えれば、きっと二人は仲直りするはず!




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