D U S H ! !
「さあ、お待たせ致しました~!第5回musicmagazineフェス決勝戦、司会を務めさせていただきます近藤です!」
若い兄ちゃんが出て来た。
彼は主催の音楽会社の広報社員だそうだ。
もうすぐ、あのステージに足を踏み入れるのだ。
目の前には、何人の人がいるのだろう。
プレハブの共同楽屋で、俺達はそれぞれの楽器の調整をしていた。
「皆さーん、演奏順に並んでくださーい!!!」
『musicmagazine』と書かれたスタッフTシャツを着た女の人が、出場者達に呼び掛ける。
…これから、見たこともない世界が待ってる。