D U S H ! !
「行きたい!!」
「もう遅い~」
「殴るぞ。」
「ちょっとヤマトに鮎川くーん、面白そうな話して、海外旅行行ったんだ?」
「そ。鮎川ん家金持ちだった」
「もしかして鮎川って神保中のそばの?」
「あ、うん。」
シュートが言うには、神保中学校の目の前に大きな大きなお城のような家があるらしい。
そこにはヒノキとかいうかなり高そうな木に「鮎川」と達筆な字で書かれた表札があるそうで。
「鮎川の家って何やってんの」
俺は聞いた。
「ちょっと闇の組織を」
鮎川が答える。
「いや、それはないでしょ」
シュートも詰め寄った。
「いやマジで」
なのに鮎川は真面目な顔をしてこんなことを言いやがる。
「学校目の前にあんのに闇組織なんかやってられないでしょ、まず」
「え~、じゃあ親の正体知りたい?」
「「知りたい知りたい」」
なぜこんなにしぶるのかわからなかったが、それでも気になった俺は聞く。
「実は、オレの親父、大臣なんだ」
だいじん?