D U S H ! !



彼女、かあ。


三人と別れた後、俺は近くのコンビニに立ち寄った。

ちょっとコーヒーが飲みたくって。


いいなあ、さっきのファミレスの美女みたいな彼女がいたらなあ。

もうすぐ夏だし、海とか、山とか。


超行きてー


ううう、とやりきれない思いをコンビニの壁にぶつけていると、気づいた店員さんに睨まれた。

ちぇ、コーヒー買って家帰るか。


甘い砂糖入りコーヒーを手に取ろうとした時、見えた。

「コーヒーの彼女」だ…!


「あ、さっきいた…」

「ファミレスの店員さんですよね?」

「はい。」


俺の視覚ナイッス!!!


「あ、コーヒー飲むんですね」

コーヒーの彼女は俺が手に取った甘いコーヒーを見た。


「あ、飲みますよ。」

「でも砂糖入りなんですね」

「いえ、ブラックがすきです。間違えちゃったな~、こっちでしたこっち」


そう言って俺は甘いコーヒーの隣に置かれたブラックコーヒーを手に取った。


「では。」

さっきの彼女みたいに微笑むと、俺はお金を払ってコンビニを出た。



どうしよう、俺、ブラック飲めないっす。

見栄張っちった。



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