イケメン君と美人チャン。
強敵ユイユイ
【由衣】
彼方を好きになった次の日。あたし達は思いっきり遅刻……。
「ぬああぁ!!」
「うおおぉ!!」
寮から学校までの三分道を全力ダッシュ!!
あと一分で遅刻する~!!
「…………。」
「…………え!ユイユイ早っ!!。」
こういう時は精神を一点に集中するんだ…。
走ることだけに全身全霊を使う!
「ちょっ……。まっ!」
「…………。」
「由衣~!」
周りで何か言ってた気がする…?。
でも今は走る!!
「…………はぁっ。」
「あ、由衣チャンおはよ~。ギリギリだねぇ」
「つーか彼方はどうしたんだよ…。」
あっ……。
「!!忘れてた…。」
その時鳴ったチャイム。
彼方は遅刻だ…。
「席つけ~。出席とんぞ~。阿部-!」
「はぁっはぁっ……。ゆ、由衣パパぁ~!。」
「お前遅刻。」
カナ君せっかく走ってきたのに…。
「由衣~!お前呼んだのにシカトしやがってー!!」
「え!?嘘!なんも聞こえなかったよ!?」
「んな訳ねぇだろ!あんな大声で言ったのに!」
そうだっけ……?。
あたし集中すると周りが見えなくなるんだよな~…。