桜花散恋
「ってことで葉月ちゃん、この間俺の隊のやつらの手当てしてただろ?平助にもしてやってくんねくれ!!」
「はぁ!?勝手に決めんなよ!!―――・・ぃって!!」
永倉さんの提案を取り下げようと藤堂さんが声を上げた時、原田さんが患部をぺしっと叩いた。
「何すんだよ!佐之さん!!」
「こんだけで痛いんなら素直に見てもらえって、な?」
原田さんが優しく笑う。藤堂さんは不機嫌そうな顔をしてそっぽを向いてしまった。
「いいってさ」
原田さんにとってはそれが肯定だとわかったらしく私にそう言った。