桜花散恋
バンっ!!
キーン・・っ!!
「くっ・・そ・・・!」
剣術をよく知らない私でも今の隊士さんの一撃が相当なものだとわかる。
藤堂さんはバランスを崩しそうになり、どうにか踏みとどまった。
「はぁ・・はぁ・・・」
「平助、息切れてんぞ」
「う・・っせ!!」
「やっ・・やめてください!!」
「「?!」」
藤堂さんの足がもう限界に思えた私はつい、口を挟んでしまった。
一斉に二人が私の方を向く。
「え、えっと・・・!藤堂さん、まだ足治ってないですよね?!今、無理したら長引きますよ?!」
「ちっ・・」
私が精一杯言葉をつなぐ。
藤堂さんからは舌打ち。
三人の間に沈黙が流れた。
「・・・やっぱりそうか」