桜花散恋







「で?何で鬼の副長と僕が辻斬りの現場を一緒に見に行かなきゃいけないんですか?」


「ああ。なんでも今回の犯人は常習犯らしくてな。この時間に同じ場所に現れるらしい」


「へぇー・・・・・。でも、それって別に巡察やってる隊に任せればいいんじゃないんですか?」


「場所は京のはずれだ。巡察だけじゃ時間が合わねえ」




天皇がいて、攘夷派も溢れている京の治安は決していいとは言えない。





度々辻斬りが起こることもあった。





「兎に角、辻斬りが起こる時刻まであと半刻はある。今日はもう斬らせねえぞ」

「・・・・・はーい」







二人は辻斬りが起こった京のはずれへと急ぎ足を進めた。









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