エリートな貴方との軌跡


何も言葉が見つからない…、そのフレーズがピッタリ当て嵌まると思う。



確たる信念を持って臨む修平に、タブーな言葉を吐いてしまったのだから・・・




「…話を逸らせば、誤魔化せると思ったか?」


するとピシャリと空気を一変させる声色で、私の頭をひと撫でした彼。




「大神に何を言われたのか…、真帆が話したくないなら無理強いはしないが。

苦しくて堪らなければ、辞める選択肢もあるってコト!

いつでも俺が傍にいる事は、忘れないで欲しいな?」


「っ、しゅ、へい…、ありがとう」


少し出来ていた距離がもどかしくて、我慢ならずにギュッと抱きついてしまう。



“辞めろ”と言われて、心臓が止まりそうなくらい怖かったから――




「それと、もうひとつ・・・」


「な、なに…?」


窺うようにして見上げた私は、修平の不満げな表情を見て居心地が悪くなる…。




「今日みたいに辛い時は、いい加減に松岡より“俺に”甘えてくれ。

何の為に俺が傍にいる?って、随分ジェラシー感じたけど?」


「ごめ、んね…?」


すると性急に距離が縮まり、噛みつくような勢いでキスを落とした彼。




「どうやら真帆ちゃんには、教え込ませ足り無かったようだし。

週末は名古屋で、ジックリ身体に教育するか――」


「しゅっ、修平の、バカ…!」


「フッ、仰る通りに“真帆バカ”だし?」


貴方の言葉と笑顔を信じれば大丈夫…、優しさに触れた分モヤモヤも消えるから・・・




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