‥Love Talk‥


車を走らせること30分…


着いたのは小さな公園だった


『笹山公園』ってかかれた木のふだがカタカタと風に揺れていた


「うわ…懐かしいなぁ…」


秋兄は目を細めてその公園を見わたした


さびたブランコと滑り台


私の腰くらいの高さの鉄棒


それ以外は特に何もなく、ただ広い空間があるだけだった


「秋兄…?ここどこ?」


私は秋兄の服のすそを掴み、尋ねた


「ああ…この公園はね、俺がダンスやり始めたころ練習してた場所なんだ」


秋兄は優しく笑い、近くの木のベンチに座った


私も座っていいのか戸惑っていると、秋兄が手招きをしてくれた


「愛梨座ったら壊れっかな?」

「ひ、ひど…!」


ぷぅっと頬を膨らましてにらんだのに、秋兄の笑顔にすぐ負けた






< 49 / 94 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop