GAME
登っていた。
舗装された道を、延々と。
「なあ、光太郎、疲れた、負ぶってくれ」
和也が弱音を吐く。
「嫌だよ。」
「なあリョーマ…」
「嫌だ。
もしお前がかわいい女の子だったら了承しただろうがな。
恨むなら、男に生まれてしまった自分を恨め。」
その言葉にレミがすかさず反応。
「え?じゃあ私だったらいいの?」
「…もちろん。」
一瞬言葉に詰まっていたが、ちょうど、唾を飲み込んでいたところだったんだろう。
なら、仕方ないな。
この展開を予測していなかったということは断じてないだろう。
「よいしょっと。」
リョーマがレミを負ぶう。
数歩歩いたところで、丁寧にレミを降ろしてから、倒れこんでみせた。
「光太郎…レミを、よろしく…」
「えぇっ、僕?」
「じゃ、光太郎、お願いね。」
レミが僕に負ぶさろうとする。
「えっ、ちょ、待ってよ。
さっきのは恋人同士だったからよかったわけで、そんな関係じゃないのにこんな、過剰なスキンシップ…」
「いいじゃない、その恋人の了承も得ているわけだし。
それに光太郎、まさか、あの夜のことを忘れてしまったの?」
「えぇっ?」
「不倫だな。」
和也が言う。
「なにぃっ?」
いつの間にか起き上がっていたリョーマが大声をあげた。
「うわっ。」
「あの夜は楽しかったなぁ。
ねぇ光太郎」
「それは本当なのか、光太郎!」
リョーマが僕につかみかかる。
そろそろ本当のことを言わないとまずいかもしれない。
「リョーマ、冗談だって。
本当なわけないでしょ。」
リョーマが僕の目をのぞきこむ。
「その目は本当だな。
ああ、分かった。
光太郎を信じるよ。」
リョーマは僕を開放して、そう答えた。
舗装された道を、延々と。
「なあ、光太郎、疲れた、負ぶってくれ」
和也が弱音を吐く。
「嫌だよ。」
「なあリョーマ…」
「嫌だ。
もしお前がかわいい女の子だったら了承しただろうがな。
恨むなら、男に生まれてしまった自分を恨め。」
その言葉にレミがすかさず反応。
「え?じゃあ私だったらいいの?」
「…もちろん。」
一瞬言葉に詰まっていたが、ちょうど、唾を飲み込んでいたところだったんだろう。
なら、仕方ないな。
この展開を予測していなかったということは断じてないだろう。
「よいしょっと。」
リョーマがレミを負ぶう。
数歩歩いたところで、丁寧にレミを降ろしてから、倒れこんでみせた。
「光太郎…レミを、よろしく…」
「えぇっ、僕?」
「じゃ、光太郎、お願いね。」
レミが僕に負ぶさろうとする。
「えっ、ちょ、待ってよ。
さっきのは恋人同士だったからよかったわけで、そんな関係じゃないのにこんな、過剰なスキンシップ…」
「いいじゃない、その恋人の了承も得ているわけだし。
それに光太郎、まさか、あの夜のことを忘れてしまったの?」
「えぇっ?」
「不倫だな。」
和也が言う。
「なにぃっ?」
いつの間にか起き上がっていたリョーマが大声をあげた。
「うわっ。」
「あの夜は楽しかったなぁ。
ねぇ光太郎」
「それは本当なのか、光太郎!」
リョーマが僕につかみかかる。
そろそろ本当のことを言わないとまずいかもしれない。
「リョーマ、冗談だって。
本当なわけないでしょ。」
リョーマが僕の目をのぞきこむ。
「その目は本当だな。
ああ、分かった。
光太郎を信じるよ。」
リョーマは僕を開放して、そう答えた。