GAME
今日、四人で集まるのは、リョーマが決めたことだった。

何をやるかは聞かされていないが、きっと変なことなのだろう。昨日いつものように和也の家でゲームをしている時に、突然リョーマが今日のことを言った。

和也は乗り気ではなさそうだったが、こうやって四人で外で遊ぶのは初めてだったので、いいかもしれないと思い、僕は賛成した。

レミも賛成だった。他のみんなが賛成したので、和也も、じゃあ行く、と言った。

ジュースを買うとき気づいた。

リョーマに変なものを買っていくのなら、レミにも変なものを買っていくことになる。

彼女はリョーマと同じものを希望したのだ。

そうだ、とりあえずリョーマと同じものを買っていき、もし、嫌そうだったら、僕の普通のジュースと交換してあげよう。

僕は、四人分のジュースを買って外に出た。

和也の分も買っておいた。
和也の分は僕が奢ろう。
いや、元々、自分の分は自分で買おうと思っていたところをリョーマに奢られたので、僕は±0だ。

和也はリョーマに感謝するべきである。

来た道を引き返す。

二人の待っているところに着いた。

和也はまだ来ていなかった。

ジュースを二人に手渡して、自分もベンチに座った。

「うわー、おいしそぉ。
これ、前から飲んでみたかったんだよね。」

レミには僕が僕の主観で変だと思って選んだジュースは好評だった。

僕の感覚がおかしいのだろうか。

「おお、光太郎、このジュース最高だ。お前、センスあるな。」

リョーマからも褒められた。

と、いうことはやはり僕の感覚は正常で、レミの方が変だったのだろう。

少し安心して、ジュースを開け、一口飲んだ。

と、そのとき、遠くから走って来る人影が見えた。

「ようやく、来たみたいだよ。」

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