理想と現実の間に
あ〜うめぇ
そう言って、私に水を返しながら思い出を話し始めてくれた。
「そういえば、俺のダチで毎回人の飲み物を勝手に飲む奴がいるんだよ。だから、一回悪戯してやった事があんだ」
そう言っていつになく楽しそうなイキイキとした顔で笑ってる
「それで、いったい何したの?」
「穴あけただけ」
「へっ?穴?」
「うん。カッターで。そしたら服ベッチャベチャになってマジ周りは大爆笑!!」
「どこに穴あけたらそうなんの!?」
「んなの飲み口のすぐ真下だよ!」
「ほんとにぃ!?うわぁ…なんか想像できちゃう‥可哀想だけど笑える!」
想像して笑った私を見て、やけに満足そうな顔をしてる剛
なんか子供みたい…