理想と現実の間に




あ〜うめぇ
そう言って、私に水を返しながら思い出を話し始めてくれた。



「そういえば、俺のダチで毎回人の飲み物を勝手に飲む奴がいるんだよ。だから、一回悪戯してやった事があんだ」


そう言っていつになく楽しそうなイキイキとした顔で笑ってる



「それで、いったい何したの?」



「穴あけただけ」


「へっ?穴?」


「うん。カッターで。そしたら服ベッチャベチャになってマジ周りは大爆笑!!」



「どこに穴あけたらそうなんの!?」


「んなの飲み口のすぐ真下だよ!」



「ほんとにぃ!?うわぁ…なんか想像できちゃう‥可哀想だけど笑える!」

想像して笑った私を見て、やけに満足そうな顔をしてる剛



なんか子供みたい…





< 105 / 191 >

この作品をシェア

pagetop