理想と現実の間に
当時21歳だった私達より2つ年下の19歳だった宗一郎。
里沙は就職して落ち着きだしたのに対して、宗一郎は大学生真っ只中
バイトをしていた宗一郎との予定が全然合わず、わずか3ヶ月での破局を迎えてしまった。
年上しか興味ないと言っていた里沙が、宗一郎と付き合った時は私も正直驚いた。
「いやね‥笑顔が…ヤバイんだよね。キュンってなっちゃって‥」
と、幸せいっぱいな顔をしながら話していたのを思い出す。
別れ方は曖昧で
自然消滅のような感じだった。
白黒ハッキリさせたい私の性格からは理解できなくて、何度も話し合いを進めたけど
頑張って踏み込んだ恋だっただけに、余計に臆病になってしまった里沙には
もう勇気は残っていなかった。