理想と現実の間に




「ふぅ〜ん、へぇ〜」
ニヤニヤ笑いながら、どんな格好で行くのかを見定められている‥‥



「もうっ!!行ってきますっっ」

居心地が悪くなり

きれいにお重に詰めたビビンバを手にとって、足早に家を出た。



出る寸前

「帰らないならメール入れてよ〜」
と叫ぶ母の声が聞こえた…


どんな顔で叫んだのかも、大体察しはつく‥



家を出ると

空に浮かぶのはまんまるの満月だった











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