理想と現実の間に





激安のファミレスとだけあって、周囲は若者だらけ。




煙草をふかしながらドリンクバーのみで居座るギャルやギャル男。




参考書や辞書なんかを広げて勉強に打ち込む大学生。




上下スウェットで片足をいすの上に立て、携帯をひたすらいじっている数人の女の子達。




それぞれの人間ドラマがぶつかり合い

店内はザワザワと賑やかで、むしろ静かなお客さんに迷惑なんじゃないかってくらいだ。





「えーっとカツカレー」剛が注目を始めていた。

「生姜焼き定食〜」

「じゃあハンバーグセット」

「私も同じで」



それぞれに注文し終わり、何を話したらいいかも分からず、少しぎこちない空気。







< 35 / 191 >

この作品をシェア

pagetop