理想と現実の間に
剛の隣に座ると、使い込まれたソファーが思ったよりも沈んだ。
わりと幅があるソファー
剛との間には、あと一人座れるくらいのスペースがあいている。
それなのに体の左側が熱く感じて、いつも以上に座る体制に気を使ってしまう。
この歳になって、どうなんだ?
なんて思いながら、現在の空間に笑みが零れてしまいそうな自分がいる。
一体、私はどうしたんだろう?
恋は沢山してきたんだから、恋だとしたらとっくに気づいてる
経験上、まだ恋じゃない
じゃあ何?
恋とは違う緊張が少しずつ私の中で膨らんでいく。