王子様は金髪ヤンキー!?〜My last lover〜
未来は震える体を両腕で押さえて、顔を強張らせていた。
「ごめんな、怖かっただろ?」
「何で隼人が謝るの……?あたしこそ何もできなくてごめんね」
「男が女を守るのは当り前」
「……ありがと。隼人がいてよかったよ」
無理に笑おうとしている未来を見て、胸が締め付けられる。
結局俺は最後のチャンスをものにできなかった。
今日俺と会ったことで、未来にいらない恐怖心を与えてしまった。
ごめんな、未来。
本当にごめんな。
「……もう遅いし、送ってく」
俺は未来と目を合わすことなく一度通ったことのある道を辿り、未来の家に向かった。