王子様は金髪ヤンキー!?〜My last lover〜
その瞬間、胸がズキズキと痛み出す。
「あの男って、前未来と一緒にゲーセンにいた友達?」
「……うん」
隼人の存在に気付いた裕はハンドルから手を離し、前方を歩く隼人の姿をジッと見つめた。
「未来ってああいう男と友達だったの?あいつ、絶対未来の体目当てだよ。明らかに悪そうじゃん」
「そんなことない。隼人は優しいよ?」
「優しいとは思えないな。未来、あいつに騙されてるんじゃない?」
裕はあたしの頭を撫でながら心配そうな表情を浮かべる。
「そんなことな……――!!」
「もうあんな男とは関わらないほうがいい。絶対低能だよ」
あたしの言葉を遮ってフンっと鼻で笑うと、裕は再びハンドルを握りアクセルを踏み込んだ。