王子様は金髪ヤンキー!?〜My last lover〜

「悪い。ちょっと長引いちゃってさ」


ニコッと笑いながら戻ってきた裕の顔から反省の色は伺えない。


だいぶ前に運ばれてきたラーメンは冷めて、麺はのびきっていた。


「ううん。食べようか?」


「あぁ」


喉元まで出かかった文句をぐっと飲み込んでラーメンをすする。


案の定スープは冷めていて、美味しさを感じられなかった。


「先輩と何かあったの?」


「あぁ……ちょっとね」


「……ちょっとって何?」


「まぁ、いいじゃん」


電話のことを聞いても、裕ははぐらかしてばかりだった。

< 123 / 448 >

この作品をシェア

pagetop