王子様は金髪ヤンキー!?〜My last lover〜

一見するとその形跡は見当たらない。


でも、何気なくテーブルの下を覗き込むとそこには女物のピアスが片方落ちていた。


「やっぱり裕はもうあたしのことなんて好きじゃないんだ」


あたしは今、裕と付き合ってるわけじゃない。


それなのにこんなことをしているなんて最低だ。


だけど、自分自身を止められない。



そのピアスを足掛かりに、次々と女の子のものと見れられる物が見つかった。


ピアス、指輪、手紙、名刺………


どこかに隠すわけでもなく、目に付く場所に置いておくなんて。


それを見つめていると、以前裕と付き合っていた時の出来事が鮮明に蘇った。

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