王子様は金髪ヤンキー!?〜My last lover〜
不安と怒り―隼人side―

―――隼人side―――


「お疲れ様~!」


「お疲れっす」


バイトを終えて他の従業員に軽く挨拶を済ませると、俺は休憩所の扉を開けて外に出た。


「隼人〜!お疲れさん!!」


その瞬間、待ち構えていた亮が気持ち悪いほどの笑みを浮かべて俺に近付いてきた。


「お前、何の用だよ。バイト先まで来やがって」


「実はちょっと事情があって。お前、この子知ってる?」


「……ハァ?」


不思議に思いながら、亮の横に立っている女に視線を移す。


「あんた……未来といつも一緒にいる……――」


「高梨ミホです」


「あぁ……。で、なんで亮と一緒にいるわけ?つーか事情って?」


「実は……――」


高梨は緊張気味に話し始めた。

< 133 / 448 >

この作品をシェア

pagetop