王子様は金髪ヤンキー!?〜My last lover〜
「お前、何で亮と一緒にいたの?」
信号待ちになり、俺は背中にくっついている高梨に話しかけた。
「未来からの電話の後に、駅前で途方にくれてたら亮君が話しかけてきたの。“隼人と同じ学校の子でしょ?”って」
「それで亮に案内されて俺のところに来たわけ?」
「そう……隼人くんなら未来を助けられるかもしれないって思ったから……」
信号機が青に変わり再びエンジンを吹かす。
夜の街を単車で流す時は風が気持ちいいのに、今日は何故か不快で。
未来のことを考えれば考えるほど、心臓が不快な音を立てて俺を急かす。