王子様は金髪ヤンキー!?〜My last lover〜

「クソッ!今日設定悪すぎ!こんなんじゃ絶対勝てないから!!」


ゲーセンに入って30分足らず。


コインを使い果たしてしまった亮は、唇を尖らせながら機械を叩いた。


「お前が行こうって言い出したんだろ?めんどくせぇな」


イジケている亮に呆れ果て、俺はゆっくりと立ち上がりゲーセンの出口まで移動した。


「隼人、待てよ!置いてくなって!」


追いかけてくる亮とともに自動ドアを抜けた瞬間、


「……あいつ……」


俺はゲーセンの外にあるUFOキャッチャーの前でボーっと中の景品を眺めている愛川未来に気が付いた。

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