王子様は金髪ヤンキー!?〜My last lover〜

「俺達も行くか?」


「うん」


「でもその前に親に連絡しとけ。心配してるだろ?」


「……あ、うん。そうする」


あたしは鞄の中から携帯を取り出して、お母さんにメールを打った。


『今日はミホの家に泊まるね。明日帰るから心配しないで』


裕の家にお泊りする時には平気でつけた嘘。


それなのに今日は罪悪感でいっぱいで。


そんなに長くない文章を打つだけなのに手が震えてうまく打てない。



「電話じゃなくていいのか?」


「うん……電話だと……うまく話せなそうだから」


「そっか」


メールを送信し終えたあたしは手渡された黒いヘルメットを被る。


そして、隼人の手を借りてなんとか単車に跨った。
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