王子様は金髪ヤンキー!?〜My last lover〜
「ありがとうございました」
若い女店員にジロジロと怪しい目で見られながらもなんとか会計を済ませた俺は、逃げるように店を後にした。
『女ってさぁ、泊まりの時に替えの下着がないと気持ち悪くて嫌なんだって』
女のことに詳しい亮がいつかそんなことを言っていた。
未来は俺の家にくるなんて予想外だっただろうし、替えの下着なんて持ってきているはずがない。
それを思い出して、買いに走ったものの尋常じゃないほどの気まずさを味うことになった。
『でもさぁ、裏表反対にして履けば、二日間は余裕じゃね?』
店を出てから、亮が付け足した言葉を思い出した。
ヤベぇ……。
手に持っている袋の中身を知り合いに見られたら終わりだ。
バカにされる程度ならまだいい。
絶対に引かれる。
俺は一度辺りを見渡すと、急いで単車に跨った。