王子様は金髪ヤンキー!?〜My last lover〜

恋は盲目。


その言葉通り、あたしは周りが見えていなかったんだ。


裕が好きなあまり、自分を見失ってた。


「隼人に言われたとおりだ……。あたしホントにバカ女だよ」


一度ポツリと呟いた瞬間、ガチャッという音とともに部屋の扉が開き、黒のスウェットに着替えた隼人が入ってきた。


「……早かったね?」


「そうか?」


そう言いながら、濡れた髪の毛をタオルで拭く隼人。


「乾かしてこなかったの?」


「誰かさんが寂しがってるかもしれないから、早く出てきてやったんだろ?」


「……ごめん」


「別に謝る必要ないから。お前、ホントバカ女だな」


そう言ってクスッと笑う隼人の表情にトクンと胸が高鳴った。

< 171 / 448 >

この作品をシェア

pagetop