王子様は金髪ヤンキー!?〜My last lover〜

「隼人って料理出来るんだね?」


「未来ができないだけ。何が『任せて』だよ。何も任せらんねぇよ」


「……だって、少しくらいならできると思ってんだもん」


未来は唇を尖らせながらそう言った。



手伝うと張り切っていた未来。


だけど結局、俺の足手まといになっただけで。


卵を割れば殻がボールに入り、フライパンで焼けばよそ見をしてスクランブルエッグが真っ黒焦げになった。



「ねぇ、隼人っていつもこうやって自分でご飯作ってるの?」


「何で?」


「なんか手つきが慣れてるから」


「両親いないからいつも自分で適当に作ってる」


「あ……そっか。……ごめんね」


「別に。気にしてないから」


一瞬、余計なことを聞いてしまったという表情を浮かべた未来に俺はふっと微笑んだ。



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