王子様は金髪ヤンキー!?〜My last lover〜

「俺さ、美咲とキスしたんだけど、未来に言うべき?」


そう尋ねると、亮は目を見開いて口をポカーンっと開けた。


「お前本当に美咲とキスしたのか……?!隼人、浮気してたんじゃん!!」


「違う。美咲に不意討ちでされただけ。俺からはしてない」


自分からしていないとはいえ、他の女とキスをしたと未来が知ったら悲しむだろう。


元カレとのことで未来は精神的にナイーブになっているはずだ。


自分から話して未来に悲しい思いをさせるか、隠し続けて未来に余計な心配をかけないようにするか。



悩んでいると、亮が俺の肩をポンポンっと叩いた。


「話したほうがいいだろ。事故みたいなもんだし、説明すれば分かってくれるって」


亮はそう言うと、俺の手からパッと雑誌を取り上げた。
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