王子様は金髪ヤンキー!?〜My last lover〜
「……っ!な……んで?何でキス……」
愛川未来は頬に手を当てて、上目遣いで俺を見た。
そんな目で見るな。
潤んだ瞳で見られると、理性が効かなくなりそうで。
「じゃあな」
俺はフッと笑うと愛川未来に背中を向けて、元来た道を引き返した。
……愛川未来か。
絶対、手に入れてやる。
そう決意した時には、いつの間にかあんなに募っていた胸のモヤモヤは消えていた。
「つーか亮怒るだろうな。……まぁいいか」
俺は苦笑いを浮かべながらポツリと呟いた。