王子様は金髪ヤンキー!?〜My last lover〜
「隼人とその女の子は……どういう関係なの?」
「美咲のことか?あいつとはただバイトが一緒ってだけ」
「……美咲って呼び付けにする仲なのに?」
隼人を責めるつもりはないのに、意地悪を言ってしまう。
隼人が他の誰かとキスしている姿を想像するだけで、堪らない気持ちになった。
「は?美咲は……――」
焦っている隼人の声に、胸が針で刺されたかのようにちくりと痛む。
これ以上話していたら、あたしは隼人に自分の感情をぶつけてしまうだろう。
「隼人、ごめんね。頭の中すごい混乱してて……少し時間もらえないかな?」
「分かった。早く寝ろよ?」
「……うん。おやすみ」
電話を切るなり、あたしは携帯をベッドに投げつけた。