王子様は金髪ヤンキー!?〜My last lover〜
放課後。
クラスメイトが帰り支度を始める中、あたしは椅子に座ったまま鳴る気配のない携帯をぼんやりと眺めていた。
隼人……怒っちゃったのかな?
あたしが最後まで話を聞かなかったから。
隼人を信用しなかったから。
誰かに相談したい時、運悪くミホは委員会に出席していて。
涙が零れそうになり顔を上げると、握り締めていた携帯がけたたましい音を立てて鳴り響いた。
「……――隼人!!」
急いでディスプレイを見る。
だけど、そこには知らない番号が表示されている。
「……誰?」
不思議に思いながらも電話に出ると、相手は意外な人物だった。