王子様は金髪ヤンキー!?〜My last lover〜
でも待っても待っても隼人は言葉を発しようとはしない。
不思議に思って恐る恐る目を開けると、隼人は玄関先に座り込んで頭を押さえていた。
「……隼人?どうしたの?」
苦しそうにハァハァと肩で息をしている隼人。
「大丈夫?!」
目の虚ろな隼人のおでこを触ると、手に熱が伝わってきた。
「嘘……隼人、熱あるよ!!」
「……熱なんてねぇよ。今話すから……」
顔を上げて立ち上がると、隼人をふっと力なく笑う。
「……やっぱり入って?」
「だからいいって」
「ダメ!絶対に帰さないから!!」
あたしは拒絶する隼人の手を強引に掴んで、無理矢理部屋に連れていった。