王子様は金髪ヤンキー!?〜My last lover〜
「え……?いいの?」
あまりに意外な展開に思わず口をポカーンっと開けて唖然とする。
「だって隼人君、熱があるんでしょ?熱があるのに帰れなんて言うほど、お母さん鬼じゃないわ」
「お母さん……ありがとう」
ダメ元でしたお願いを受け入れてくれたお母さん。
だけど、最後の最後でダメ出しした。
「でも、高校生らしいからぬ事はしないようにね」
高校生らしからぬ事って……そういうことだよね?
それは大丈夫。
だって、あたし達まだキスもしたことがないんだから。
「早く隼人君のところにいってあげなさい?」
「……――うん!!」
あたしは氷枕を抱きしめて階段を駆け上がった。