王子様は金髪ヤンキー!?〜My last lover〜
「美咲アンナちゃんっていうんだね。あたし、てっきり美咲っていうのが名前だって思ってた……」
俺の話を全て聞き終えた未来は、小さく頭を下げた。
「隼人……ごめんね。あたし隼人のこと……」
「別にいい。誤解を招くようなことしてた俺が悪いんだし」
きっと未来は俺を信じ切れていなかったんだろう。
もし俺が未来の立場であっても、未来を疑ってしまったかもしれない。
好きになれば好きになるほど、不安が募っていく。
誰かに未来を奪われてしまいそうで怖くなる時もある。
「俺は、未来だけを見てるから」
俺は絶対に未来を裏切らない。
どんなことがあろうと、絶対に未来から離れない。
「……あたしも隼人だけしか……見えてないから」
そう言う未来が愛おしくて。
俺は再び未来の小さな体をギュッと抱きしめた。