王子様は金髪ヤンキー!?〜My last lover〜
「誰か先生呼んできて……――!!」
「喧嘩だよ!!」
騒ぎを聞きつけて、俺達の周りに野次馬が集まりだした。
「何とか言えよ」
「……別に喧嘩を売ってるつもりはないですよ。ただ、未来が欲しいだけです」
「未来が欲しい?」
「隼人先輩より俺の方が未来と釣り合ってると思います。先輩って案外子供みたいだし」
「子供……?」
何で年下のこいつに子供呼ばわりされなきゃなんねぇんだよ。
こいつは俺の怒りのスイッチを簡単に入れられるようだ。
「隼人!!シュンくんと喧嘩しないで!!」
未来の声さえ耳に届かなくて。
「だって先輩、彼女にヤキモチ妬きすぎでしょ?ホント、大人げない」
薄ら笑いを浮かべてそう言う白石。
その瞬間、何かがプツンっと切れた気がした。