王子様は金髪ヤンキー!?〜My last lover〜
それからお化け屋敷を出るまでの間、未来は俺から離れようとせず、ずっと抱きついたままだった。
確かに『離れんな』とは言ったけど、こうもガッチリしがみつかれると、まっすぐ歩くこともできない。
「キャぁぁぁーーーー!!!あっちいってぇぇぇ!!!」
「……――バカ!俺の鼓膜を破く気かよ?!」
「だって怖いんだもん……――って、やだ、あそこになんかいる!!」
物凄い悲鳴を上げて俺にしがみつく未来。
「お化けより、お前の悲鳴の方が怖ぇよ」
なんとかお化け屋敷を脱出して安堵の表情を浮かべている未来を見つめながら、俺はポツリと呟いた。