王子様は金髪ヤンキー!?〜My last lover〜
「シュンって誰?」
まさか……そんなことありえない……。
頭の中ではそう思っていても、何故か妙な胸騒ぎがする。
「シュン?あたしの好きな人だよ」
「で、何でそこでお前の好きな奴の名前が出てくんの?」
美咲の好きな男が何で俺の携帯を見れるんだよ。
この休憩室には、スタンドで仕事をしてる奴しか入れない。
シュンなんて名前の男、このスタンドにはいない。
「だって、シュンって店長の一人息子じゃん」
美咲はあっけらかんとした表情でそう答えた。
店長の……息子?
店長の名字は確か……
「白石……シュン?」
「うん!そうそう!!隼人、シュンのこと知ってるんだね」
俺が白石の名前を出した途端、美咲は柄にもなくポッと頬を赤らめた。