王子様は金髪ヤンキー!?〜My last lover〜
だけど、そうも言っていられない。
隼人のいそうな場所の当ては全部回ってしまった。
このまま当てもなく探し続けるより、電話をかけてとりあえず今いる場所を聞いてほうがよさそうだ。
「電話掛けるしかないか……」
隼人が電話に出たら、とにかく謝ろう。
その後に、『今すぐ会って話がしたいの』って切りだす。
大丈夫、きっとうまくいく。
一度心を落ち着かせるためにハァっと深呼吸すると、あたしは隼人に電話をかけた。
≪プーップーッ……―――≫
でも、何度掛けても話中で。
5回連続で掛けたのに……。
「なんで出てくれないのよ……」
呆気なく空振りに終わって、ガックリと肩を落とす。