王子様は金髪ヤンキー!?〜My last lover〜
少しするとシュンくんとアンナちゃんは仲直りしたようだ。
再び仲良く手を繋いで歩き出す。
「なんかさ、隼人を敵に回すと怖いね?」
苦笑いを浮かべていると、隼人はあたしの体をギュッと力強く抱きしめた。
「どんだけ心配したか分かってんのかよ?」
「ごめんね……」
トクントクンっと一定のリズムを刻む心臓の音。
「……生きた心地しなかったから」
隼人の背中にギュッと腕を回すと、隼人はあたしの頭を撫でながら呟いた。
息を切らしてあたしを助けに来てくれた隼人。
『隼人、まだあたしのこと好きでいてくれてるかな?』
公園のベンチでシュンくんにそう尋ねると、シュンくんは笑ってこう言った。
『さっき隼人先輩を脅しといたから、未来が本当に大切ならきっとすぐに来てくれるよ』
隼人はシュンくんにまんまとハメられた。
でも、あたしも隼人をハメた共犯者なのかもしれない。