王子様は金髪ヤンキー!?〜My last lover〜
「隼人くんがタイミング良く現れてよかったね」
「うん。本当助かったよ」
昼休みになり、屋上でお弁当を食べながら親友のミホに今朝の出来事を話した。
「でも隼人くんって本当謎だよね。男友達もつくらないし、一匹狼みたいで」
「でも、あたし駅前で新城隼人見たよ?柄の悪そうな人達とたむろってた」
「ふぅん。でも謎が多い男って惹かれるよね〜。あの冷たい目で見下ろされたい……みたいな?」
ウットリとした表情を浮かべるミホ。
「……ミホってMなんだ」
あたしは苦笑いを浮かべながらボソッと呟いた。
「うるさい!」
でもあたしの呟きはミホの耳に届いていたようで。
「冗談だって」
あたしがクスクスと笑った瞬間、頭上から低い男の声が降ってきた。