王子様は金髪ヤンキー!?〜My last lover〜
「お前、その男のこと本当に好きなの?」
「……うん」
裕から3か月ぶりのメールが届いた時、胸が躍った。
また元の関係に戻れるかもしれない。
そう考えると嬉しくて仕方なかった。
……今あたしに必要なのは……裕なんだ。
「……夜遅く悪かったな」
「ううん。誘ってくれたのに本当にごめんね」
何故か隼人の声が擦れているような気がして。
隼人を傷付けてしまったかもしれないと考えると、胸が悲鳴を上げる。
「隼人……ごめんね」
あたしは二つ折りの携帯をパタンと閉じると、隼人から貰ったたくさんの人形に視線を移した。
その人形を見つめていると、どうしようもなく胸が痛んで。
目を閉じると、何故か隼人の顔ばかりが頭に浮かんでは消えていった。