王子様は金髪ヤンキー!?〜My last lover〜
「なぁ、俺に一回だけチャンスくんない?」
「チャンス?」
「あぁ。今日の放課後って暇?」
「暇だけど……」
「じゃあ、元カレと寄り戻す前に俺に一回だけチャンスくれよ。それでも元カレがいいって言うんなら潔く諦めるからさ」
未来の気持ちは俺にはない。
そんなの分かってる。
でも、どうしても一回だけチャンスが欲しかった。
女をコロコロと変えているであろう未来の元カレにだけは負けたくなかったし、何より未来を取られたくなかった。
未来と元カレが寄りを戻すところを指をくわえて待つことだけはしたくなくて。
もし結果がダメであったとしても、自分が納得いけばそれでいい。
後悔だけはしたくない。