大好きなんです。
『…ゴメン。怒って帰って…あたしが勝手に悲しくなってわーってなったのが悪い。』


「それから?」


『…え?』

「他には?」


『…』


あたしは声が出ずまた
下を向いた。

しばらく沈黙が続いた
その時…


「…ゴメンな?」


ドキッとして…
あたしはすぐにきょうちゃんの方を向いて大きく首をふった。

『…違うッ!謝らせたいんじゃない…ゴメン、あたしが悪いの。』

「俺、ホンマそんな泣くほどの事ちゃうと思って軽く聞いたねん。予定ないんなら飯でも行くかーぐらいのノリやったんよ。」


『あぁ……よけいにあたしがゴメンだね…』

「泣かしてしもたのはホンマ胸痛かってんやん、めぐちゃんが軽い女やないって事はちゃんとわかってるから。
もう知り合って半年ぐらいたつしなぁ〜人見る目ぐらいはあるつもりやで」


…涙が出そう。
あたしはまた下を向く。
あたしの事わかってるって、
その言葉がなんだか
くすぐったくて
嬉しかった。


「泣きなや〜!また俺井原に怒られるやん(笑)」

『…泣いてない!
…きょうちゃんありがとう。

あのね?
言いたい事…ひとつ思いついた。』


「なに?」


『ゴメンね…?
やっぱり……

好き。……です。きょうちゃんが』






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