大好きなんです。
バイトが終わってお店を出たらたいちゃんが待ってた。

たいちゃんの家はここからちょっと遠い。
学校もバスで行ってるって言ってた。

『お待たせー!たいちゃんどうやって来たの??』

「先輩に乗せてきてもらった。時間潰して待っててくれてる。」

『あら。なんか悪いね…』

「いい、どうせパチンコ行ってると思われるし笑」

『ハハ、そっか!どうしたの??夜に会おうなんて初めてだね。』


「うん…あのさ…」


『うん??どしたの??』

「…」

なんだか言葉がつまってるたいちゃん。何か言いづらい事なのかな??
それとも…


あたしはたいちゃんをなごませてみようと
今日のおもしろおかしい話しをしばらく並べてみた。

『〜〜〜でさぁ!!超おもしろかったの。楽しかったよー!!』


「めぐ!!」

『はい!?』

急にたいちゃんがあたしの名前を呼んだ。


「今日絶対言いたくて来た。…俺と付き合って。」

急すぎて…
かたまってしまった。

『…はい??』

「っておいッ!!聞こえた??」

『いや、あ…うん。聞こえたよ…』

「俺の彼女になって。」

『たいちゃん…それ言うために来てくれたの??』
「うん。気づいてたやろ??半年ぐらい前から…ずっと言いたかった。」


気づいていたわけじゃなかった。
むしろたいちゃんもそんな風に思ってくれてた事に素直に嬉しかった。


だけど…
あたしはこの時が来たって感じだった。

そう、大和くんの事を話す時。

あたしはたぶん今たいちゃんが好き。
だけどどうしても大和くんの存在は消せない。

それを知ってもらった上であたしもたいちゃんに好きと伝えたかったんだ。




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