愛してジュリエット!
「へ?…あの俺〜樹里ちゃんの事…抱き…抱きしめちゃったじゃん?」
「…忘れた。」
忘れたって…
「そんな…」
「…あなたが忘れろって言ったんじゃない。それさえも忘れた?……それとも覚えてて、あなたの事怒った方が救われる?……自分勝手な人ね。」
自分勝手…
考えもしなかった。
無しにしてくれだなんて俺…男らしくない。
軽蔑されたくなかったんだ。
結果俺は樹里ちゃんを困らせて、呆れられてて、軽蔑…してるよね
でも…
「…あれは何の気無しにしちゃったわけじゃない。
樹里ちゃんの事。
可愛い、愛おしいって思ったから。」
俺は樹里ちゃんの瞳をじっと迷いなく見つめた。