愛してジュリエット!


「…なら、尚更…。あの時の事忘れちゃっていいの?」



少し潤んだ瞳で樹里ちゃんも俺を見据える。




そんな事言われたら、いくら俺でも…期待しちゃうんだけど。



「……忘れないでよ。………もっと俺の事片隅にでもいいから覚えてほしい。」


樹里ちゃんの頬は少し赤くなっていた。



……怒られるかな。
拒絶されるかな…でも倍後悔してもいいから君を抱きしめたい。



「樹里ちゃん」



ギュウ


樹里ちゃんはおとなしく俺の腕に収まった。


「……瑞稀さんじゃなくて、俺の事みてよ」
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