華の恋
「あっ…勝ちゃ…」
「何して…」
そう言って箱を見るとあわてて
ふたを閉めて押入れに片付けた。
「あの…勝ちゃん…」
押入れを向いたままうつむいてる。
「…あの…ごめん…なさい…。
その…勝手に開けちゃって…」
「何であの箱…」
「え?」
「…あの箱開けたの…何で」
「…みなとが…教えてくれて…」
勝ちゃんの背中に向かってしゃべる。
なんで…顔見てくれないの?
見たら…そんなにまずかった?
「ごめんね!本当に…勝手に開けて…」
背中に向かって頭を下げる。
分からないけど…でも…怒られそう。
何も言わない勝ちゃん。
何か言ってよ…。
「…ごめん」