華の恋
「みなとが華恋に
箱開けろとか言うから!」
あの後ラーメン食べる時だって…。
いつもは楽しい時間なのに…。
勝ちゃんなんにも
しゃべってくれなかった!
それよか無視だよ無視!!
何言っても無反応だし、
華恋が頑張って話しかけても無表情。
いつものことだけど…
いつもは聞いてる感がちゃんとあるもん。
おじさん達は気付かなかったけど、
華恋にはちゃんと分かる。
華恋がしゃべったことなんて
絶対頭に入ってない。
「で?…何があったわけ」
「…勝ちゃんに箱の中身見てるの
見つかって…もっと冷たくなったの…」
「うわっ…。お前見つかったの?
んでんで?勝どんな反応だった?」
「なんでそんな嬉しそうなわけ…」
「さすがにここまで追い込まれたら
勝だって好きって言うんじゃね?
…そっか…だから今日様子が
おかしかったのか」
「おかしいって…何かあったの?」
「何かって…午前の授業
全部さぼってたろ?
飯だって一緒に食べようと思っても
どっか行っちまうしさ。
華恋のことさけてたんだろ」